
SHEINですごく安く買えました!

それ本当に得していますか?
数年前から検討が進められている、輸入時の
について、見直しが行われる予定です。
を確認し、越境ECを利用することが
を考えてみましょう。
制度の概要
輸入時の
については
といった制度があります。
例えば、消費税は
で課税されますので、輸入品については、一部の非課税品目を除き
に消費税を納めます。

日本で使う(消費する)からですね。

おっしゃる通りです。
消費地課税主義と言います。
ただし
については
によって、消費税が免除されます。
関税の少額免税制度も同様に、1万円以下の輸入貨物については関税が免除される制度です。
課税価格決定の特例は
のための貨物に限って、課税価格が減額される制度です。
具体的には、海外小売価格に「0.6」を乗じて算出した金額になりますので、その結果税額も減額されることになります。
これらはいずれも1980年代に導入されたもので
を目的に設けられた制度です。
対象としては、当時は珍しかった
を想定しており、あくまで数の少ない
という位置付けでした。
これは外国側でも同様で、15年くらい前に、J-POPが好きな外国人の友人のために、中古CDを複数枚買って送ったことがあります。
送り状には
と記入して、個人利用の安いものであることをアピールし、友人にも

中古の安いやつばかりだからね!そっちで何か言われたらそう説明してね。
と伝え、せっかくプレゼントをするのに
を強調しないといけないのは、少し悲しいなと思った記憶があります。
もちろん、金額も書かなければなりません。

贈り物なのに金額を書くのか…。
と、これもまた少し残念な決まり事です。
ちなみに、日本円は桁が大きく目に付きやすいので
は、絶対に忘れてはなりません。
当時、こういったやり取りについては、外国に住んでいる日本人のコミュニティサイト(掲示板)などで調べたりしていたのですが、そこで見つけた
を送ったところ、税関に呼ばれて大変だったという話を、とてもよく覚えています。
そんな感じで、まだまだ数が少なく、手続きにも不慣れな人が多かった時代に
贈り物をするときのための、少額免税制度でした。
改正の背景と諸外国の対応
ところが近年
の普及によって、この少額免税制度に問題が生じています。
冒頭でご紹介した
をはじめ
など、外国の通販サイトの利用者は、どんどん増えています。
その結果、元々は割合が少ない「特例」であったはずが、もはや
になりつつあります。
導入当時は
だったはずなのですが

全然「些細」じゃなくなっちゃったのですね。
実際に、2024年度に「課税価格決定の特例」が適用された輸入件数は、全ての輸入申告件数の約9割を占め、その大部分は1万円以下の少額貨物だったそうです。
通常の輸入件数はほぼ横ばいであるにも関わらず、少額免税貨物は直近の5年間で5倍超に増えており、越境ECの世界市場規模は、2030年には8兆ドルに達すると予測されています。
では、これにより何が起きているかというと
に歪みが生じています。
OECDも、少額免税制度は
に繋がるため
を検討する必要があると指摘しています。

税収が減るのはわかりますが、不当な競争?

主に国内事業者との価格競争のことです。
例えば、国内の事業者が輸入品を国内で売る場合、まず
して仕入れますので、輸入時には普通に税金を払います。
そして、それを国内の消費者へ販売する際には、その税金分の費用(コスト)を含めた販売価格を設定し、そこに消費税を上乗せして販売することになります。
一方、国外から国内の消費者へ直接販売する場合
を直送して輸入することになります。
個人向けですので、実質16,666円(0.6掛け)までは免税、課税となっても税額は軽減されますので、国内事業者よりも低い販売価格を設定することができます。

だから安いんですね。

それだけが理由ではないですが、これが少額BtoCのカラクリです。
何かが安い場合、その理由としてまず
が挙げられます。
品質が良いのに安い場合は、純粋な
である可能性が高いです。
けれど越境ECについては、コスト面で元々優位性があり、免税となる前提で価格競争に参入しています。
同じ商品価格でも、国内販売より税額が低くなる(または免除される)仕組みを利用した、一種のビジネスモデルとも言えます。
このような背景から、諸外国では少額免税制度の見直しが進んでいます。
OECD加盟国37か国のうち、消費税(付加価値税)の少額免税制度の見直しをまだ行っていない国は、日本を含めわずか10か国です。(2024年時点)
既に付加価値税の少額免税制度を、全面的に廃止している主な国や地域は
です。
また、一定規模以上の事業者からの輸入についてのみ課税している主な国は
です。
それぞれ
と呼ばれ、日本は今後、豪州方式での見直しを進めていく予定です。
制度の見直し自体がまだ先ですし、見直されたとしても、一定規模以上の事業者からの輸入だけが対象になります。
ということで、まだしばらくは
の状態が続くことになります。
本当に得していますか?
それでは本題の
を考えてみましょう。
まず少額免税制度が
に繋がることは既に確認しました。
税収が減ったことで足りなくなった場合、その減った分を負担するのは誰でしょうか?

もしかして自分たち…?

残念ながら正解です。
数百円、数千円安く買えても、毎月社会保険料を何万円も払っていませんか?
その社会保険料は、じわじわと増えていませんでしょうか?
税収が削られ、その穴を社会保険料や他の税金で埋めているとしたら、私たちにとっては単に
ということになります。
必ずしも、自分や身近な人が負担するわけではありませんが、日本人全体では得していません。
足りなくなった分を穴埋めするのではなく、行政サービスの低下(節約)で解決するなら、得するどころか損することになります。
国民全員で帳尻を合わせているだけで、これは今だけでなく将来にも影響が及ぶ事柄です。
極論やこじつけかもしれませんが
とか
という言葉もあります。
これらよりも、因果関係は明確ではないでしょうか。
もうひとつの
についても考えてみましょう。
国内事業者が価格競争に負けて

お気に入りのお店が無くなっちゃった…。
なんてことになると悲しいですよね。
お気に入りの製品があったのに

同じような安い外国製品があるので、うちではもう作りません。
となるのも、出来ることなら避けたい出来事です。
自分が勤めている会社や取引先などが、国外事業者との競争に押されて経営がうまくいかなくなったとしたらどうですか?

収入が減ってしまうかもしれません…。

ボーナスが無くなっちゃうかも…。
品質が同じであれば

安い方がいいに決まってる!
というのは、その通りですし、気持ちもよくわかります。
まったく余裕がなくて

これだけしかないんです…。
というのなら、もちろん最安のものを選べばよいと思います。
外国のECサイトが悪いわけではないですし、これだけ利用者が増えているのは、品質は悪くないからだと思います。
製造や流通等の企業努力によって、価格を抑えている部分もあると思います。
でももし

少しくらいなら余裕があります。
というのであれば、少し立ち止まって
を考えてみてから選びたいですね。
その結果として
を選べると、身近な人や将来の自分が得することに繋がるかもしれません。

バタフライエフェクトに期待です。
おわりに
輸入時の
について
を確認し、越境ECを利用することが
を考えてみました。
品質も良いし、企業努力もしていそうだけど、実は
ということもありますね。
この労働者は貧困から抜け出せません。

そんなのはSustainableじゃないですね。

そうですね。SDGsも大切です。
みんなが
ついでに
となるような買い物が出来るといいですね。






