e-Taxソフトと国外財産調書の提出

税金
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国外財産調書は郵送で提出しています。

くま税理士
くま税理士

国外財産調書もe-Taxできますよ。

国税庁が提供する

  • e-Taxソフト

について解説するとともに、使用例のひとつとして

  • 国外財産調書

をご紹介します。

e-Taxソフト

税務手続のオンライン化が進み

  • 確定申告書等作成コーナー

を利用して

  • 所得税
  • 消費税
  • 贈与税

の申告をする方が、随分と増えました。

さらに

  • e-Taxソフト(WEB版)

を使いこなし

  • 源泉所得税(ダイレクト納付)
  • 年末調整(法定調書)
  • インボイス登録(消費税)

などに活用されている方も、多くなりましたよね。

インボイス登録を機に

e-Tax(WEB版)を知りました。

という方も、いらっしゃるのではないでしょうか。

けれど現況では

  • 確定申告書等作成コーナー
  • e-Taxソフト(WEB版)

で行うことができる手続は、一部に限られており、これらの親玉は

  • e-Taxソフト

です。

パソコンにインストールして使用するソフトで

  • 全ての申告(贈与税申告を除く)
  • 各税目の申請・届出(NISA・CSRを除く)

を行うことができます。

長年変わらない、ドット絵のアイコンが懐かしいですね。

アイコン

申告の主なところでは

  • 法人税確定申告
  • 相続税申告

が可能です。

ただ、確定申告書等作成コーナーや市販の税務ソフトにあるような、入力補助機能はほとんどありません。

手書きでも作成できる程度に内容を理解していないと、利用するのは難しいかもしれません。

けれど

  • 自社の申告で毎年同じような内容(法人税)
  • 財産の種類や内容がそれほど複雑ではない(相続税)

といった場合であれば、一般の方でも使って頂けるのではないかと思います。

また、申請・届出については、今のところ、e-Taxソフト(WEB版)で作成可能なものは、ほんの一部です。

たとえば、所得税は

  • 青色申告承認申請

のみ、消費税でも

  • 課税事業者選択届出
  • 簡易課税制度選択届出
  • 課税期間特例選択・変更届出

の3つだけです。

これら以外の、所得税や消費税の申請・届出は、パソコンにインストールしたe-Taxソフトでしか、行うことができません。

たとえば

確か「開業届」で使いました。

といった感じで、必要に応じて上手に使われている方もいらっしゃいますね。

くま税理士
くま税理士

素晴らしいです。(パチパチパチ♪)

e-Taxソフトは、少しとっつきにくいかもしれませんが

くま税理士
くま税理士

なんてったって無料です!

皆さんが納めた税金で作られているソフトですので、ぜひとも活用したいですね

国外財産調書

国外財産調書は、5,000万円を超える国外財産を有する方(居住者)が、税務署へ提出する書類です。

12月31日時点の、国外財産の種類や価額などを記載し、翌年の6月30日までに提出します。

もちろん、e-Taxでも提出することができます。

ところが

国外財産調書だけは郵送で提出しています。

という声が、複数ありました。

既にe-Taxソフトを使いこなし

税務手続は、原則として「ALL e-Tax」派です。

という方でもです。

理由はというと

該当の手続が見つからなかったので、できないのだと思っていました。

国外財産調書の手続上の分類は、申請・届出手続の

  • 法定調書関係

です。

「所得税」じゃないんですね。

くま税理士
くま税理士

そうですね。見つけにくいですね。

最近は、国外財産調書のパンフレットなどに

  • 「法定調書関係」の税目から作成できます。

との記載があり、見つけやすくなりました。

けれど、数年前に確認したときに見つからず郵送で提出し、そのまま同じ方法を続けているという場合もありますね。

同じことの繰り返しだと、つい前年を踏襲してしまいます。

ということで、既にe-Taxソフトを使われていることが前提にはなりますが、国外財産調書を作成し始めるまでの手順を例に、新たな手続の追加方法を確認しておきましょう。

e-Taxソフトを起動させると、バージョンアップの確認等のメッセージが出たあとで、「更新済みメッセージ表示」の画面が表示されます。

メッセージ

ここで[追加インストール]のボタンを押すと、「追加インストール」の画面が開きます。

追加インストール

国外財産調書は

  • 「申請」→「法定調書関係」

にありますので、こちらを選択し[インストール]を押します。

インストールの処理が完了すると、e-Taxソフトが起動します。

新規作成

新しい手続の作成方法は、既存の手続と同様です。

メニューの[作成]→[申告・申請等]を選び[新規作成]のボタンを押すと、「申告・申請等の作成」の画面が表示されます。

作成01

1つ目の画面では

  • 手続の種類:申請・届出
  • 申告・申請等の税目:法定調書関係

を選択し[次へ]を押します。

作成02

2つ目の画面で、ようやく各手続名が出てくるので

  • 国外財産調書(及び同合計表)

を選択し[次へ]を押します。

作成03

3つ目の画面で、任意の申告・申請等名を入力し、内容を確認して[OK]ボタンを押すと「申告・申請等基本情報」の画面が表示されます。

入力画面

必要事項を入力し、内容を随時確認しながら、作成を進めていくといいですね。

国外財産調書

各手続(税目)は、e-Taxソフトをインストールする際にも選択できます。

けれど、膨大な数の手続が用意されていますので

  • 関係ありそうなものを最初から入れておく

というのは、その判断がなかなか難しいですし、得策ではありません。

バージョンアップも頻繁にあるしね。

ですので、必要になるたびに、きちんと分類を把握した上で、ひとつずつ追加するのがおすすめです。

利用可能手続は、e-Taxのサイトで調べられますので、確認してから追加しましょう。

おわりに

国税庁が提供する

  • e-Taxソフト

について解説するとともに、使用例のひとつとして

  • 国外財産調書

をご紹介しました。

なお、そうこうしているうちに、国外財産調書も

  • 確定申告書等作成コーナー
    または
  • e-Taxソフト(WEB版)

で使えるようになるかもしれません。

e-Taxソフト(WEB版)の法定調書関係は、年末調整に関するものが既に採用されており、今後も対応が進むのではないかと思います。

また、つい最近公開された「令和6年分確定申告特集(準備編)」では、マニュアルなどを掲載している「作成コーナーの操作要領等」のページで、なぜか主要項目と並んで

  • 財産債務調書
  • 国外財産調書

の案内が掲載されていました。

作成コーナーの操作要領等
国税庁:作成コーナーの操作要領等|令和6年分 確定申告特集

作成コーナーは関係ないですよね?

マニュアルでもなさそうだしね。

くま税理士
くま税理士

利用者や問合せが、多いのかもしれませんね。

体感でも、コロナ明けで帰国された方が大勢いらっしゃるのか、近頃は「国外財産調書」に関するご相談が増えたように思います。

似たような「財産債務調書」については、直近の改正で対象範囲が広がったため、提出者は増えているはずです。

この2つはセットで取り扱われることが多いのですが、もしかしたら早い段階で

  • 確定申告書等作成コーナー
    または
  • e-Taxソフト(WEB版)

に組み込まれる可能性がある、最有力候補かもしれません。

今年(2024年)は春に、e-Taxの各種WEBシステムの統合と機能改善があり、今後開発が加速しそうです。

e-Taxソフトを使ってみるのが

ちょっと自信ないなぁ…。

ということなら、しばらく待ってみてもよいですが、レトロなアイコンのうちに、一度さわってみておくのも面白いですね。

アイコン

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