課税売上割合は、以下の計算式で算出される割合です。

仕入税額控除の
に使われます。

仕入税額控除の金額を決める、重要な割合です。
課税売上割合の
について解説します。
計算上の留意点
課税売上割合の計算には、以下のような留意点があります。
計算単位
課税売上割合は、事業者単位で計算します。
事業所や事業部単位等で計算することはできません。
課税売上高
課税売上割合の計算に、消費税は含めません。
課税売上高は、税抜金額にする必要があります。
国外取引・国外移送等
国外取引は、課税売上割合の計算には含めません。
国外移送については、FOB価額を含めます。
対価の返還・貸倒れ
売上に係る対価の返還等を行った場合は、各売上高からその税抜金額を控除します。
貸倒れとなった金額については、課税売上割合の計算には関係させません。
回収があった場合も同様です。
非課税売上高の取扱い
分母の非課税売上高に計上する金額について、特殊な取扱いとなる項目があります。
非課税取引については、以下をご参照ください。
譲渡対価の5%を計上するもの
課税売上割合の計算上、分母の非課税売上高に計上する金額を
とする項目があります。
対象となるのは
です。
有価証券や金銭債権の売却は、売却益を得ることが目的のひとつで、本来であれば、売却益のみを非課税売上高とすべきです。
けれど、消費税の計算においては、売却収入が売上高となります。
そこで、概算にはなりますが、課税売上割合の計算上は、有価証券等の譲渡については、その譲渡対価の5%を、非課税売上高へ計上することになっています。
有価証券として
などと、有価証券に類するもののうち
も含まれます。
金銭債権については、再ファクタリング等が対象です。
たとえば、投資信託を
で売却し、1,600,000円の売却益があった場合、課税売上割合の計算上、非課税売上高に計上するのは
になります。
なお、有価証券に類するもののうち
は、頻繁に売買するものではないため、原則どおり
を計上します。
計上しないもの
非課税売上に該当するものの、課税売上割合の計算上、分母の非課税売上高には
項目があります。
対象となるのは
です。
対価として取得した金銭債権や支払手段等の譲渡は、前段の取引において、既に売上が計上されているものです。
それを、現金化等を目的として他者へ譲渡するという取引であり、これを売上計上すると重複することになります。
また、売現先の実質は、単なる資金調達です。
したがって、これらの取引については、課税売上割合の計算上は、計上しない(計算に含めない)ことになっています。
たとえば、商品を販売した際の売掛金1,100,000円を、900,000円で譲渡し、現金を受け取ったとします。
この場合、900,000円の売却収入は、金銭債権の譲渡として非課税売上に該当しますが、課税売上割合の計算上は、分母の非課税売上高には含めません。
差額を計上するもの
課税売上割合の計算上、分母の非課税売上高に
を計上する項目があります。
対象となるのは
です。
これらは、その取引差額が、手形の割引料や利息と同等の性質であると考えられるため、課税売上割合の計算上は、その取引差額を非課税売上高へ計上することになっています。
たとえば
の割引債の償還を受けた場合、課税売上割合の計算上、非課税売上高に計上するのは
になります。
課税売上割合に準ずる割合
仕入税額控除の計算を
により行う場合、その計算式は
課税売上対応分 + 共通対応分 × 課税売上割合
となります。
共通対応分については、原則として
が仕入税額控除の対象となりますが
として、他の合理的な割合を使用することもできます。
たとえば
などです。
共通対応分は、業種や事業形態に応じて、その性質はさまざまです。
その実態は、必ずしも課税売上割合によって、適切に反映されるとは限りません。
したがって、課税売上割合よりも合理的な割合であると認められれば、その割合を用いて計算することができることになっています。
適用範囲は、本来の課税売上割合とは異なり、事業者単位で同一の割合を採用する必要はありません。
たとえば
などで、異なる「課税売上割合に準ずる割合」を適用することができます。
ただし、適用には、申請を行い税務署長の承認を受けることが必要です。
また、「課税売上割合に準ずる割合」の承認を受けた場合は、本来の課税売上割合を用いた方が有利だったとしても、不適用の届出書を提出しない限り、「課税売上割合に準ずる割合」を適用しなければなりません。
なお、「課税売上割合に準ずる割合」の承認を受けていても、全額控除の可否(95%以上)の判定は、本来の課税売上割合によって行います。
おわりに
課税売上割合の
について解説しました。
課税売上割合は、仕入税額控除の金額を決定づける重要な割合です。
細かい取扱いが多数ありますので、自社の関連項目については、漏れなく確認しておきたいですね。






